京都大学の私の10年先輩の前田忠直名誉教授の退官記念講演とパーティに出席した。
ウエスティン都ホテル京都で催され、恩師の故増田友也名誉教授の研究室の同窓会とも言える集まりであった。
前田名誉教授の「作品生成のロゴス―ルイス・カーンとアルヴァ・アアルトの住宅を読む」という記念講演は前田名誉教授が実際に訪れたカーンとアアルトの住宅のスライドを見ながらの解読で、時間切れで最後までじっくり拝聴出来なかったのが残念であった。
あとのシンポジウムは、日建設計の副社長の櫻井潔氏(3年先輩)のコーディネートで、東大名誉教授の香山寿夫氏と法政大学教授の富永譲氏に前田名誉教授を加えてのもので、今の流行の建築はパッケージ建築だとの話も出て、興味深いものであった。
ロゴスとは言葉であり、建築における言葉の持つ重要性が語られた。香山氏はルイス・カーン、富永譲氏はル・コルビュジェ、前田氏はルイス・カーンと増田名誉教授を元に発言され、視点の違いと底に流れる共通の思想もわかり面白かった。