前回のブログ記事「夏に暖房?」について、yukaさんから、
「ところで夕方の打ち水ってほんとに涼しくなるのでしょうか?
湿度が上がって却って暑いという説も聞いたことがあるのですが。」
とコメントいただきました。
即答できなかったので、私なりに再考した考えを述べてみます。
理論的には、水分が蒸発するときに、気化熱を奪う(水1gで約0.6kcal弱)ので、
地表の温度は下がります。ただし、涼しく感じるかどうかは状況によります。
太陽がカンカン照りの日中は、一瞬温度は下がりますが、すぐ蒸発してしまい、
その後地面がどんどん熱せられ、水蒸気のもわっとした感じが加わって、
涼しくなったとは感じないでしょう。
水をまき続ければ温度が上がらないので、効果はあるでしょうが、
それは柄杓を使ってする打ち水ではないでしょう。
ただし、夕方の打ち水は、気化熱を奪っていったん地面の温度が下がると、
熱せられることもないので、その温度が維持されて涼しくなったと感じると思います。
そよ風など吹けばそれを涼風というのでしょう。
打ち水を夕方にするというのは、
冷房のなかった頃に、夜涼しく寝るための知恵だったと思います。
蚊帳を吊って寝てましたものね。歳がバレるか。