劇団「バッコスの祭」の第20回公演「白虎隊風雲録 コダマ」を池袋のグリーンシアターで観た。
白虎隊の唯一人の生き残りである主人公飯沼貞吉を私の友人の娘さんが演じたのだ。
和装の麗人という感じのキリリとした二枚目役で、戦いに疑問を持つ若者を好演していた。
私は「バッコスの祭」の公演は5回目だが、いつものように親父仲間で押し掛けた。
戊辰戦争の時代に白虎隊を軸として、坂上田村麻呂やら伊達政宗やら直江兼続やらが
守護霊として登場することで、ストーリーが立体的に構成されていて面白かった。
その守護霊の存在は少年漫画にはよくある設定のようで、脚本家の説明では
「ジョジョの奇妙な冒険」の[スタンド」であり、「シャーマンキング」なら「持霊」であり、
ゲームで言えば「ポケモン」であり、「ペルソナ」と同じだという。
私にはなんの話かさっぱりわかりません。
その守護霊たちが絡んで、結構頭脳戦が繰り広げられるのだ。
脚本家も少年漫画的というように、ストーリの展開が奇想天外で十分楽しめた。
余談としては、主人公の敵役として登場した板垣退助のホントの孫(写真後列右から二人目のオッサン)が
一緒に観劇した友人のなかにいて、「敵役だったので観ていて居心地が悪かった」と観劇後こぼしていた。
板垣は官軍の将でありながら維新後すぐから、賊軍となった会津の心情をおもんばかって名誉恢復に努めるなど、徹底して公正な価値観の持ち主であった為、多くの会津人が維新後、感謝の気持ちから土佐を訪れていることを付け加えておこう。